イギリスの葬儀

葬儀は日本に限らず、世界中で行われている儀式であり、それらに共通するのは故人に対する弔いの気持ちです。儀式のあり方が異なっていても、人間に対する敬意という根本は変わらないのです。例えばイギリスの葬儀を見てもそれは分かります。イギリスは日本と同様、長い歴史を有する国です。伝統を重んじる点も似ており、昔ながらの葬儀を大切にしています。しかし変革の精神も併せ持っていることから、自分たちの死生観を客観的に見つめてきた国でもあるのです。イギリスの葬儀を観察すれば、日本人が得るものは大きいはずです。イギリスでは老後の理想を自然に求めてきました。森林や草原の中に舗道が整備され、お年寄りでも気軽に散歩できる場所が沢山あります。沿道には美しい花が並べられ、観光客はその景色を写真に収めようと必死に動き回っています。そうした自然の美しさは邸宅にも取り入れられており、ガーデニングの本場はイギリスとされます。都市部でも多くの環境保護団体が活躍していますし、老後は田舎に移住しようと考えている若者も少なくありません。自然に囲まれてゆっくりと時間を費やすのが最高の贅沢であると理解しているのです。そんなイギリス人が考える葬儀ですから、日本人が考えるよりもはるかに豊かなものになっています。日本の葬儀との違いが際立つのは、参列者の数です。日本では大勢の知人、友人が参列しますが、イギリスでは親類と親友しか会葬しません。彼らは会葬でお互いの気持ちを確かめる必要性を日本人ほど感じていないのです。それは、一人一人が胸の内で悲しむべきだと考えるからです。参列しなかった人は花を贈ることで参列に代えています。

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